みなさんこんにちは!
はる歯科診療室 歯科技工士の網谷です☺️

今日は、介助が必要な方の口腔ケアについてのお話しです😃

口腔ケアの基本は、歯ブラシによる歯磨きです。
お年寄りや介助が必要な方の場合、口の中で繁殖した雑菌が気管支や肺に流れ込み、肺炎になりやすいことが知られています😨
それを「誤嚥性肺炎」といいます。

口の中をきれいにすることは、肺炎の予防につながります✨

また、口の中の神経は脳とつながっています。
口の中のケアをしていると、脳の機能(認知機能)の衰えが少ないという研究結果も出ており、脳を活性化すると言われています👀

体が思うように動きにくくなったり震えたりする症状が起きる病気として、パーキンソン病があります。

パーキンソン病は、脳から出る身体を動かす信号が上手く身体に伝わらなくなることで、円滑に体を動かすことができなくなる病気です。

パーキンソン病の症状は、運動系、自律神経系、精神系など大きく4つに分けられますがこのうち運動系の症状は、次のようなものが挙げられます。

パーキンソン病の4大症状

1. ふるえ(振戦)安静にしていても自然に体がふるえる
2. 筋肉のこわばり(筋固縮)筋肉が硬くなり、手足の曲げ伸ばしがしにくくなる
3. 動きが鈍い(無動)歩くときに、一歩目がなかなか出なくなる
4. 姿勢を保てない(姿勢保持障害)
  立っているときに、上体が前かがみになって膝を曲げ気味にしないと立てなくなる

これらの症状はパーキンソン病の4大症状と呼ばれています。

パーキンソン病は、神経の伝達が障害されるので、お口の周りにもさまざまな症状を示します。
「オーラルディスキネジア」という、無意識に口をもぐもぐさせたり、舌を出したり唇を常になめ回したりする動作をしたり、

食べ物をかんで、うまく飲み込めなかったり、誤って気道に飲み込んでしまうこともある「嚥下障害」がみられます。

口腔ケアをする際の注意点をお話しします。📝

パーキンソン病の人は筋肉のこわばりがあるので、口腔周囲の組織が硬く伸びづらくなります。
そのため、いきなり口腔内に清掃用具を入れるのではなく、口唇、頬部のストレッチを行ってウォームアップをして伸びやすくしてから行いましょう(^ ^)

また、治療薬の副作用で口腔内が乾燥している場合があります。
清掃前に、濡らしたガーゼでお口の中を潤してから行うと良いです。

〜パーキンソン病の方の口腔ケアのポイント〜

●パーキンソン病は重度になると嚥下(飲み込み)障害が起こる。
死亡原因のほとんどが誤嚥による肺炎・低栄養なので注意が必要。

●口唇・舌・喉も固縮するので誤嚥・窒息が起こる。そのため、なんだか元気がない、微熱が続く、食事中にむせや声がかすれてくるような初期症状が現れたら誤嚥性肺炎が発症している可能性が高い。(介護度4・5)

●さらに重度になると、口の中の唾液や痰が飲み込めず、喉がゼロゼロしてくる。

●この時期になると、起きることや座位も取りにくくなり、すぐにベッドを水平にしたがるが、食後すぐは逆流の危険があるので薬が効いている時間の食事がベスト。
就寝時は本人には知らせず、5度からゆっくりと10度まで(約1ヶ月くらいかけてギャッチアップ)すると朝方の痰のからみが少しラクになる。

●喉の痰は絶対にティッシュで取らない。
後方に痰が流れ込む。
スポンジブラシかクルリーナブラシを使う。

●進行性病変なので出来るだけ介護度4・5になる前に早期か嚥下体操の習慣化や食事(介護食・トロミ)が必要。
そして、義歯は外したままにしない。

●ハーモニカ遊びは口唇閉鎖・頬・舌・肺活量・鼻咽喉閉鎖の訓練として良い。
それにはまず、歯ブラシ等による刺激が大切。

★その他、口のケアで期待できる効果は下記のようなものがあります。

* むし歯、歯周病、粘膜疾患を防ぐことができる
* 口臭を防ぐことができる
* 歯みがきの習慣が生活のリズムを作る
* お口の機能が正常に保たれる

脳卒中の後遺症で体にマヒがあったり、痴ほうがあったりする場合、家族の方による歯みがきの助けが必要です。
その際には介護用ベッドで上半身をあげる、無理な場合は体を横向きにして、頭の下にタオルを敷くと良いでしょう。

★口腔ケアの介助のポイント

●できるだけ口を開けてもらい、どこに汚れが残っているかよく見る
●自分で歯ブラシを使うときと同様に、横向きに動かして歯を磨く

●奥歯は歯ブラシでかきだすようにする

●義歯は外して専用のブラシで磨く

●力を入れ過ぎず、常に表情を見ながら呼吸のリズムに合わせる

手が動かせる方には、できるだけ自分で歯を磨いてもらいましょう。

はる歯科診療室では、訪問診療を行なっております🚗
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https://youtu.be/T86n6f3WfN0?si=0FOa-1X2RktOzff5

口腔ケアの介助が難しい方は、お気軽にご相談ください✨

ご予約のお電話は
087-833-6480
高松市西町 13-31
はる歯科診療室

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