みなさんこんにちは♪
はる歯科診療室 院長野口です。
4〜6月は学校歯科健診の季節です。
先日、玉藻中学校の学校歯科健診に行ってまいりました。
学校歯科健診とは、歯医者さんがやってきて、次から次へと生徒の口の中をチェックし、ムシ歯がないか、歯ぐきが腫れていないか、歯並びはどうかを診断する健診です。
いつもながらしっかり器具等の準備をしてくださっており、尚且つ保健の先生のアシスタントが素晴らしいので、あっという間に終わりました😃
私が健診担当した生徒さんは、歯がきれいな子やしっかり歯科治療をしている子の割合が高かったように感じました。
生徒さんもみんな『こんにちは!』『よろしくおねがいします!』『ありがとうございました!』と礼儀正しい挨拶をしてくれて、気持ちよかったです😄
学校歯科健診では、むし歯や歯肉炎がないか、歯並びや噛み合わせ、顎関節に異常はないかをチェックしています。
結果は3つに診断されます。
●異常:なし
●要観察:注意して様子を見ていかないといけない
●要治療:治療が必要
書かれているアルファベットや記号について説明します。
/ : 健康な歯
C :むし歯
◯:治療済みの歯
△ :喪失した永久歯
× :要注意乳歯(後継永久歯や歯列に影響を及ぼす恐れのある乳歯)
G:歯肉炎
CO:初期むし歯の白濁や褐色になっている部分があり、経過観察と予防が必要
GO:歯肉炎になりそうな状態
COは丁寧な歯磨き、フッ素入りの歯磨きの使用、歯科医院でのフッ素塗布、食習慣の見直しにより、健康な状態に戻ることがあります。
GOは丁寧な歯磨き、規則正しい生活などにより、健康な歯茎に戻ります。
「歯ならび・かみ合わせ」の各項目それぞれについてご説明します。
●0:異常なし
文字通り「異常なし」です。
ただ学校歯科健診にはやはり限界があります。ですので、「異常なし」でも矯正治療の適応となることがあります。
●1:要観察
こちらは、「軽度な不正咬合があって、定期的な観察が必要」としています。
・前歯が反対咬合ではあるが、永久歯交換まで経過観察。
(反対咬合だが、まだ前歯が乳歯のため経過観察)
・前歯が舌側転位しているが経過観察。
(前歯が後ろから生えてきているが経過観察)
・上顎犬歯の萌出余地不足が心配されるが経過観察。
(いわゆる八重歯になりそうだが経過観察)
以上が代表的な「1:要観察」の症状となっています。
不正咬合でいうと、軽度から中等度の症状と考えられます。
●2:要精検
「かなり重度な不正咬合があって矯正治療を要する。本人・保護者から矯正治療の相談があり、専門的な診断が必要。」としています。
・下顎前突:2歯以上(永久歯)の反対咬合
(いわゆる受け口))
・上顎前突:オーバージェット7~8mm以上
(横から見て、下の前歯より上の前歯が大きく前に出ている)
・開咬:上下切歯(前歯)間に6㎜以上空隙
(奥歯が咬んでも、前歯が咬まない)
・叢生:歯冠幅径の1/4以上が重なっている
(いわゆるデコボコ)
・正中離開:上顎中切歯間に6mm以上の空隙
(上の真ん中の前歯の間の大きな隙間)
他にもありますが、以上が代表的な「2:要精検」の症状となっています。
一部例外は考えられますが、まず矯正治療の適応だろうと思われる重度の症状が並んでいます。
「1:要観察」が一番判断の難しいところかと思います。
⭐︎要観察の場合は治療が必要ないのか?
⭐︎定期的な観察はどうするのか?
上記2つが問題となってくると思います。
「要観察の場合は治療が必要ないのか?」
(治療時期はまだ先になる可能性も考えられますが)矯正治療の適応となる可能性が高い状況だと思います。
ですので、一度矯正歯科専門医院、もしくは矯正歯科専門医院と連携している歯科医院、で相談した方が良いかと思います。
「定期的な観察はどうするのか?」
むし歯・歯肉炎等の定期管理をかかりつけ歯科医院で行い、年に1~2回程度矯正歯科専門医院でチェックしてもらうのが理想的かと思います。
矯正歯科専門医院を受診しない場合でも、歯ならび・かみ合わせに問題がある場合は、むし歯・歯肉炎等のリスクが高いことが多いですので、かかりつけ歯科医院での定期受診をおすすめします。
一般的に顎の成長は上あごが先に成長し、続いて下あごが成長します。
下あごの成長のピークは身長の伸びとリンクしていると言われており、男性では13~14歳ころに成長のピークに達し、14歳を過ぎると身長の伸びは緩やかになり17歳ころには概ね大きな成長は終わります。
女性は男性に比べて2年ほど早く成長のピークを迎えると言われています。
10~12歳ころに成長のピークを迎え、14~15歳ころに大きな成長は終わります。
矯正治療に年齢的な制約はありません。
歯周病の進行が少ない、あるいは、歯周病の改善の見込みがあれば、何歳でも矯正治療は受けられます。
ただし、子供に比べるとあごの骨の発育が終わっているので、骨の新陳代謝が悪く、歯の移動に時間が長くかかることが多いです。
成長期のお子さんの方が有利なパターンもあるので、チェックが入った際には、一度矯正歯科専門医院での相談をお勧めします。
生徒さんが学校歯科健診で「要治療」と書かれた紙を持って帰ってショックをうける親御さんもおられます。
実は学校歯科健診は、いわゆる「スクリーニング検査」といって、ふるい分けをするものです。
つまり、異常があるかないか、をざっくりふるい分けて正確には歯科医院で診てもらってね、というものなのです。
ですのでムシ歯でいうと目で見てちょっと黒いな、気になるな、でもすぐにチェックはついてきます☑️
実際のムシ歯はきちんと歯科用のライトで拡大鏡にて確認し、その上でレントゲン検査を行わないと診断できません。
レントゲンで確認しても、実際に削ったらムシ歯が思った以上に広がっていた、ということも多々あります。
ムシ歯という疾患の最も厄介な部分はとにかく繰り返し発症します。
とくに乳歯は永久歯に比べてムシ歯になりやすく、治療しても治療しても再発してしまいます。
しかし一つの歯は5~6回までしか治療できません。
治療すればするほど、歯の寿命を縮めることになるのです😵
そう考えるとやはり一番大事なのは予防する、ということです。
ムシ歯かあるかどうかより、どうしたらムシ歯にならないか、ムシ歯にならないためにはどうすべきかだと思います☝️
学校健診での指摘は必要なことですが、小さい頃から定期的に歯科医院にて診てもらうことの方が大事かと思います。
予防可能であればできた方がいいですし、早期に治療した方が良いことも多いです。
歯ならび・かみ合わせに関して言えば、矯正歯科専門医院、もしくは矯正歯科専門医院と連携している歯科医院、での定期受診が良いと思います。
ちなみに学校歯科健診で引っかからなかったとしても、定期的に歯医者さんに来てくださいね。
学校歯科健診でぱっと見るだけでは、なかなか異常は見つかりにくいこともあります。
はる歯科診療室では、定期健診はもちろん矯正専門医への紹介も可能です。
まずはお気軽にご相談ください☺︎
スタッフ一同お待ちしております。
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