みなさんこんにちは!
はる歯科診療室 歯科衛生士の近藤です
最近気温がまたグッと下がりましたね
インフルエンザが流行る季節なので、手洗いうがいはこまめにしましょう
最近CMでもよく目や耳にする歯周病は、成人の8割がかかっていると言われています!(◎_◎;)
その歯周病が原因で根分岐部病変という病気になることもあるんです!!
今日は、根分岐部病変について説明します
まず、奥歯には歯根が複数ある歯があります
その歯根が分岐した股の部分を根分岐部と言います。
分岐した部分がなんらかの原因で細菌感染を起こし、トンネル状に骨が溶けた状態を根分岐部病変と言います
歯周病や虫歯の細菌感染、歯根のひびや破折など原因はいくつかあげられますが主な原因は歯周病とも言われています
根分岐部は、解剖学的に複雑な形態であり、患者さんによるプラークコントロールも、歯科医院での歯石除去も大変困難なため、根分岐部病変の進行度に伴い、その歯の生存率が低下することが報告されてします。
根分岐部病変の存在は、歯周病の管理を著しく困難にします(◞‸◟)
進行度の検査では、歯周ポケットの深さを測る器具(プローブ)を使います。
分岐部には、通常の歯周ポケットを測る真っ直ぐな形のプローブではなく、カーブした形のものを使用します。
また通常のポケット測定では、プローブを使って歯と歯茎の隙間の縦の深さを測りますが、この根分岐部では、奥行きつまり、横の深さも測ります。
その奥行きの深さによって、根分岐部病変の分類を行います。
診査方法はこちらの動画でご確認ください
☟☟☟
https://youtu.be/MYFaWN2oXyM
進行度によって治療内容も変わってきます
進行度
●I 度
→根分岐部にプローブが入るが歯の1/3以内
●II 度
→根分岐部にプローブが1/3以上入るが貫通しない
●Ⅲ 度
→根分岐部にプローブが貫通する
治療内容は以下になります。
●I度
→スケーリング・ルートプレーニング
咬合調整
歯周組織再生療法など
●II度
→スケーリング・ルートプレーニング
咬合調整
歯周組織再生療法
抜歯など
●Ⅲ度
→歯根分割抜去法
抜歯など
分類でI度に当たる場合は基本的には、スケーリング・ルートプレーニングなどの、歯と歯茎の間にある歯石や歯垢を除去する掃除の治療、つまり非外科的処置で治療を行っていきます。しかし分類がII〜Ⅲ度となっていくと、外科的処置の適応になっていきます。
その代表的な外科処置をお伝えします。
一つ目は、ルートセパレーションと呼ばれる方法です。
基本的には下顎第一大臼歯に適応されます。
簡単に言ってしまうと、根分岐部で、歯を縦に分割してしまい、1本の大臼歯を2本の小臼歯のような形にしてしまおうという治療法です。
しかし、ただ単に割ればいいということではなく、まず行うには歯そのものの準備が必要です。
そのまま割ろうとすると、歯の神経に当たってしまうため、歯の神経の処置を行ってからの分割になります。
そして歯を分割しますが、分割によって、歯の股の部分の「トンネル」は解消されますが、そもそも、骨が吸収され、出来てしまった「トンネル」なので、股の部分周囲の骨が垂直的に下がっているのがほとんどです。
大きく骨が下がってしまっている場合などには、その周りの骨を移行的に整える必要がある場合もあります。
周囲歯肉が治まってきたら、被せ物の治療を行います。
2つ目はへミセクションという方法です。
これは、根分岐部だけでなく、一方の根の先付近まで、骨吸収が起こっていたり、根の先で膿袋を形成して、状態が悪くなってしまった場合、歯を分割した後、悪い根っこを抜歯してしまう治療法です。
下顎の歯は2本根っこがあるので、どちらかの根っこを抜きますが、上顎の歯の場合は3本ありますので、状態によって1~2本抜くことがあります。
こちらも抜く前に歯の神経の処置が必要です。
残した根っこは、歯の周囲組織の状態があまりよくないケースが多いので、基本的にはブリッジと呼ばれる他の歯と連結させた被せもので修復することが多いです。
他の外科的処置として、歯の頭の部分は残して、状態の悪い根っこの部分だけを切断して抜去する、「ルートリセクション」と呼ばれる方法もあります。
根分岐部病変は、歯周病同様に自覚症状がほとんどないため気づかずに進行してしまうことが多いです
進行を確認するには定期的にレントゲン写真をとることが有効です
また予防するためにはお口の中の環境を整えることも大切です!
清掃はもちろんナイトガードを使用して咬合力のコントロールすることもおすすめです。
ナイトガードについては、こちらの動画をご覧ください
☟☟☟
https://youtu.be/jP8thI2XShw
根分岐部病変に関わらず、定期的な健診や予防をしてお口の健康を守りましょう!!
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