はる歯科診療室です
お父様お母様などのご家族様からお子様の歯に関しての質問の中に、
「 虫歯予防にフッ素がどのように効くんでしょうか? 」
という質問がありました。
今回の質問について、フッ素による虫歯予防のメカニズムに対しての解答・解説をさせていただきます。
<解答>
フッ素(フッ化物)には、強い歯をつくり、虫歯を予防する3つの作用があります
<解説>
フッ化物の虫歯予防効果として、次の3点が挙げられます。
再石灰促進と脱灰抑制
口腔内に低濃度(0.1~0.3ppm)のフッ化物が存在すると、再石灰化を促進し、失われたミネラルをすみやかに回復させることができます。
再石灰化した部分(あるいは歯質)は、結晶性が向上していることにより脱灰されにくくなります。
酸に強い歯をつくる
フッ化物はエナメル質に取り込まれ、ハイドロキシアパタイトを耐酸性に優れたフルオロアパタイトに変換します。
虫歯の原因となる酸を細菌につくらせない
フッ化物は、口腔内細菌の有機酸を酸性する能力や生活能力を抑制します。
酸の酸性が抑制され、口腔内環境が改善されます。
参考文献
・日本小児歯科学会
・日本口腔衛生学会
・日本大学歯学部保存学教室修復学講座
・日本歯科医師会